秋冬になると「体が硬い」「肩こりや腰の張りが抜けない」という相談が増えます。じつは入口は足首の冷えにあることが珍しくありません。足首の要である距骨(きょこつ)の機能低下は、血流・体温・神経反射に波及し、全身のこわばりへとつながります。
足首が冷えると、なぜ体が硬くなるのか
- 末梢循環の低下:足首周囲は細い血管と腱・靭帯が密集。冷えで血管が収縮すると、酸素供給が落ち筋・腱・関節包が硬化します。
- 筋膜連鎖の影響:足底~下腿の緊張は、膝・股関節、さらに腰背部へ波及。結果として「全身が硬い」体感になります。
- 神経の働き:冷刺激は交感神経優位を招き、筋緊張が高まりやすくなります。
“筋肉が付かない骨” 距骨が要になる理由
距骨は足関節の中央に位置し、筋肉が付着しない特殊な骨。だからこそ、わずかな位置ズレでも関節面の動きが変わり、
- 足首の背屈・内外旋が制限 → 歩行効率低下・冷えやすさ
- 足関節のメカノレセプター(受容器)入力低下 → 姿勢制御の乱れ
- ポンプ機能低下 → むくみ・だるさ・冷え
結果として、温めても一時的、ストレッチしても戻りやすい…という状態になります。
「温め+ストレッチ」だけで改善しないワケ
冷え=柔軟性不足、と考えがちですが本質は循環と骨格の同期です。土台である距骨の配列が崩れたままでは、筋を伸ばしても関節面の滑走が回復せず、血流も戻り切りません。
必要なのは「温める・伸ばす」に加えて、関節の整復=可動性の回復です。
ご自宅でできる“距骨まわり”セルフケア(目安3分)
- 足首のポンピング 30回:椅子に座り、つま先を上下に大きく。ふくらはぎの静脈還流を促進。
- 距骨モビリゼーション 20回:片手で足首をC字に包み、もう一方の手で足の甲を前後に小さく揺らす(痛みのない範囲)。
- 足指グーパー 30回:母趾~小趾までしっかり曲げ伸ばし。足底筋群を起こして保温性UP。
冷えが強い日は入浴後に実施すると効果的です。
距骨サロンのアプローチ
- 距骨調整:距骨の配列と足関節の滑走を回復し、背屈可動域・アライメントを是正。
- 循環の再起動:足関節が動くことでふくらはぎのポンプ機能が働き、末梢循環・体温が上がりやすくなります。
- 全身への波及:足元が安定すると姿勢制御が整い、首肩・腰のこわばりも緩和しやすくなります。
いつ受診すべき?(チェックリスト)
- 足首~ふくらはぎが常に冷たい/むくみやすい
- ストレッチしても柔らかさがすぐ戻る
- 夜間こむら返り・足のだるさがある
- 歩くとすぐ疲れる、つまずきやすい
上記に当てはまる場合、足首(距骨)からの介入が有効です。
まとめ|足元を整えると、体は温まる
冷え対策は「温める」だけでは不十分。距骨の位置と可動性が戻ることで、血流・体温・柔軟性が同時に改善します。秋冬の不調は、まず足首から見直しましょう。
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