そこまで足を使い過ぎた記憶はなくても、寝ているときに突然足がつって、
その痛みで起きてしまう経験はありませんか?
ほとんどの方はたまに発生する程度ですが
これが頻繁に起こると睡眠不足になって生活に支障が出てしまうこともあります
意識していない強い筋肉収縮が突然発生し、つって痛みを伴う症状を俗に「こむら返り」と言い、
一般健康人でも激しい運動や長時間の立ち仕事の後には下肢を中心に起こることがあります
一般に、筋肉の細胞はカルシウム、マグネシクム、ナトリウム、カリウム、水素の各イオンのバランスによって反応のしやすさが決まるのですが
健康な人ならば過剰なイオンは尿や汗などから排出され、反応性がちょうどいい範囲内におさまるよう調節されています。
ところが、睡眠時は汗を多くかいており脱水傾向にあります。さらに全身をほとんど動かさないため、心拍数も減り、
血行は低下しています。夏場に冷房をつけっぱなしで寝たり布団をかけずに寝ると、足の筋肉が冷え血管も収縮し、
血行はさらに悪くなります。こういった悪い状況でイオンのバランスが崩れているときに、
たまたま寝返りをうって筋肉に刺激が加わると、筋肉の細胞に過剰な収縮が発生しやすくなってしまうのです。
中年になるとリスクが高まる?
なぜ中年以降で起こりやすくなってしまうのでしょうか。
その理由として、若いときより運動量が減っているため、
筋肉量が減少している⇒筋肉内の血行が低下する⇒乳酸などの疲労物質が排出しづらい⇒末梢神経の興奮を抑えにくくなる⇒筋肉の細胞が暴走しやすい、ということが考えられています
ほとんどは治療の必要はありませんが・・
こむら返りが起こったとしても、ほとんどのケースでは一過性の現象ですので
、ストレッチとマッサージをする程度で大丈夫です。
こむら返りが起こりにくくなる予防法としては、規則正しい生活、バランスの良い食事、適度な運動および運動後のストレッチ、
ミネラルの入った水分の積極的な補給、アルコール・タバコの減量、
ヒールが高いような疲れやすい靴を避けるといったことが基本となります。また、仰向けで重い掛け布団を使うと足首の関節が伸ばされ、こむら返りが起こりやすくなってしまいますので、横向きで寝たり、軽い掛け布団にしたりするのも有効です。