はじめに:「わかってるけど、やってない」その壁
ここ数年、健康や美容、パフォーマンス向上といった観点から
「足が大事だよね」という認識は確実に広がってきています。
- 正しい靴を履こう
- インソールでバランスを整えよう
- 足指をちゃんと使おう
- 歩行を見直そう
SNSでもYouTubeでも、街中の整体サロンでも「足元が大事」という話題は耳にします。
でも──広がっているのは“言葉”だけ。
実際に「行動」や「日常の選択」にまで落とし込まれている人は、まだほんの一部です。
「あと3ミリ」がどうしても広がらない理由
多くの人はすでに**“情報”としては知っている**。
それでも、日常はこうです。
- パンプスで毎日通勤
- スニーカーのかかとを踏んで歩く
- 足指の感覚はずっと“ぼんやり”
- 土踏まずはペタンとしたまま
「自分にはまだ関係ない」
「ちょっと痛いくらいだから大丈夫」
この“3ミリの壁”を越えられずに、
結果的に将来の膝痛や外反母趾、姿勢崩れへとつながってしまう。
本当に変わるのは、「わかってる」から「実感したとき」
人が本当に行動を変えるのは、“頭での理解”ではなく、
自分の体で「変わった」と実感できたときです。
- 足のアーチを整えたら、歩くのが軽くなった
- 距骨の動きが出たら、膝の負担が減った
- 足指が動くようになったら、立ち姿が変わった
この「小さな実感」が、「じゃあ続けてみよう」に変わります。
そしてその繰り返しが、「足を大事にする文化」につながっていく。
私たちの役割は、“その3ミリ”を動かすこと
整体やリハビリ、フィットネスや治療の現場にいる私たちの役割は、
「知ってるけど、やってない人」に**“あと3ミリ”のスイッチ**を入れること。
- 見せ方を変える
- 体感の機会をつくる
- 小さな変化を一緒に喜ぶ
- 定期的に「足元」の再チェックをする
そんな“寄り添い”の積み重ねで、
「足=一番後回しの部位」から、「足=先にケアするべき部位」へと意識は変わっていきます。
おわりに:「知ってる」から「やってる」へ
『足、大事だよね』
そう思ってくれている人は、もうたくさんいます。
でも、それが本当の意味で行動に結びつく人は、まだわずか。
だからこそ、私たちはあと3ミリを広げていく存在でありたい。
その3ミリの先に、
膝や腰の痛みを未然に防ぎ、
子どもからシニアまで「歩ける未来」を守る世界があると信じて──