はじめに:臼蓋形成不全ってどんな状態?
「臼蓋(きゅうがい)形成不全」とは、股関節の受け皿(臼蓋)が浅く、太ももの骨(大腿骨頭)を十分に包み込めていない状態を指します。
この状態では、
- 股関節にかかる負担が増えやすい
- 関節の摩耗が早く進む
- 痛みや可動域の制限、将来的な変形性股関節症のリスクが高くなる
といった問題が起きやすく、女性に多いのが特徴です。
え?足の骨「距骨」と関係あるの?
「股関節の問題に“足首の骨”が関係あるの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。
実は大いに関係あります。
そのカギとなるのが 距骨(きょこつ) です。
距骨とは?姿勢とバランスの「要」
距骨は、足首の中心にある足と脚をつなぐ中間の骨で、
- 足裏からの衝撃を受け止め
- 重心を整え
- 全身の骨格に影響を与える
という、**身体の“土台の土台”**といえる存在です。
距骨がズレたり傾いたりすると、
- 足のアーチが崩れる
- 骨盤が傾く
- 股関節の角度に負担がかかる
というように、股関節まで連鎖的にストレスが加わっていきます。
臼蓋形成不全の方に多い「距骨のズレ」
臼蓋形成不全の方は、元々股関節に不安定性があるため、
- 重心をズラして歩くクセがある
- 股関節をかばって片足荷重になりやすい
- 骨盤が左右で歪みやすい
といったことが多く、その結果、距骨の位置が左右で崩れていることが非常に多いです。
距骨を整えると、なぜ股関節がラクになるのか?
✅ 正しい距骨位置 → 踵が安定 → 重心がまっすぐ → 骨盤が整う
この流れによって、
- 片足荷重や反り腰が軽減
- 股関節の負担が分散
- 股関節の「逃げ」がつくれて、可動域が向上
結果として、臼蓋形成不全による痛みや疲れが和らぐケースが多くあります。
こんな方は距骨ケアをおすすめ!
- 臼蓋形成不全と診断されたが手術は避けたい
- 長時間歩くと股関節が重だるい・痛む
- 骨盤や姿勢が崩れていると言われたことがある
- 反り腰や猫背も気になる
- 足の裏の接地感が左右で違う
距骨を正しい位置に戻すことは、臼蓋形成不全による不調を「根本から見直す」第一歩になります。
当院でのアプローチ
当グループでは、距骨調整により、
- 距骨の左右バランスを整え
- 足元から骨盤・股関節への負担を軽減
- 必要に応じて歩き方・エクササイズの指導
を通じて、手術に頼らない身体づくりをサポートしています。
まとめ
臼蓋形成不全は股関節の構造的な問題ですが、
足元(特に距骨)から整えることで、症状の進行を緩やかにし、日常生活を快適にすることが可能です。
「股関節がつらいけど、どこから整えていいかわからない」
そんな方は、ぜひ一度足元の距骨から見直してみませんか