おはようございます
昭和生まれの方であれば、こう思ったことはありませんか?
「昔は、正月やお祝いのときにちょっとくらい飲ませたよね」
「親がすすめた一口のビールくらい、そんなに悪いこと?」
確かに、昭和の時代には家庭内での“ちょっとした飲酒”が黙認されていた風潮がありました。
でも現代では、「未成年に酒を飲ませる行為」は明確なNGです。
なぜ昔は許されて、今はダメなのか?
その背景をわかりやすく解説していきます。
昭和時代に“許されていた”3つの理由
① 科学的な根拠が乏しかった
当時は「酒は百薬の長」という言葉が広まりすぎて、
未成年の体にアルコールがどんな影響を与えるかは、ほとんど知られていませんでした。
「酒に強い・弱いは体質の問題」とされ、成長中の体に及ぼすリスクを軽視されていたのです。
② 家庭の中は“聖域”だった
昭和は「家庭のことに他人が口出すな」という空気が強く、
親が子どもに酒を飲ませても、それを問題視する人はほとんどいませんでした。
むしろ「大人の仲間入り」として祝福されることすらあったのです。
③ 法はあっても、運用がゆるかった
実は「未成年者飲酒禁止法」は昭和以前からありました。
しかし、**家庭内での飲酒を取り締まる実例はほとんどなく、社会全体として“黙認状態”**だったのです。
なぜ今はダメなのか?現代の4つの変化
① 医学的リスクがはっきりした
現在では、未成年の飲酒が…
- 脳の発達に悪影響(前頭葉の成長阻害)
- アルコール依存のリスク増大
- 肝臓など内臓への過負荷
など、科学的に明確な害をもたらすことが証明されています。
「一口くらい大丈夫」が、実は危ない。
② 子どもの人権と安全意識が向上
「親だから何をしてもOK」は、もう通用しません。
子ども自身の安全と権利を守る社会へと価値観がシフトしました。
飲酒や喫煙、体罰など、“昔は普通”だったことが今は問題とされるのはこのためです。
③ SNS・通報社会
今の時代は、家の中のことも“外に見える”時代。
軽い気持ちでお酒を飲ませた場面がSNSに上がったり、
友人や教師の耳に入ったりすると…
→ 児童相談所が動く・警察に通報される
なんてことも、あり得ます。
④ 親の“責任”が重くなった
もし子どもが飲酒後に事故を起こしたら、
親は**「保護責任者遺棄罪」「過失傷害罪」などで法的責任を問われることも**。
それだけ、「安全を守ること」が親の義務として明確に求められる時代になったのです。
昔はよかった…ではなく「今を知る」
時代の変化を「生きにくい」と感じることもあるでしょう。
でもそれは、子どもたちの未来を守るための知識と価値観が進化した結果です。
「昔は大丈夫だった」は理由になりません。
今の社会で、今の子どもを守るために何が必要か。
そこに目を向けることが、今の親世代に求められています。
まとめ
- 昭和では家庭内の飲酒は黙認されていた
- 今は医学・法律・社会意識すべてが「未成年飲酒NG」へ
- 「時代の違い」を理解し、今に合わせた行動が大切
このブログは、昭和世代の保護者が「なぜ今は厳しいのか」を納得するための参考になれば幸いです。