秋が深まってくると、
「最近、足がだるくて重いんです…」
という相談が一気に増えます。
涼しくなって過ごしやすいはずの季節なのに、
身体は意外と正直で、気温や湿度の変化に敏感です。
特に、“足のだるさ”は季節の変わり目で出やすい。
でも多くの人は原因を
「立ち仕事だから」「年齢だから」「運動不足だから」
と、自分のせいにしがちです。
実は、そうじゃないことが多いんです。
■ 気温が下がると、足首が固まる
気温が下がる → 血流が落ちる → ふくらはぎ(ポンプ)の働きが低下
ここまではよく知られています。
でも、もう一段深いところに原因があります。
それが “足首の可動域” です。
足首の中心には 距骨(きょこつ) という骨があり、
ここが“カギ”になっています。
距骨は、筋肉が直接つかない特殊な骨。
つまり ズレても自力で戻りにくい骨 なんです。
■ 距骨が前方にズレると何が起こるか?
- 足首が曲がりにくい
- ふくらはぎだけが頑張る構造になる
- その結果 → 足がずっと張って、だるさが抜けない
もっと言うと、
「だるさ」は、筋肉の疲労ではなく、構造の問題。
どれだけストレッチしても
どれだけマッサージを受けても
“戻らないだるさ”はここが原因になっていることが多いです。
■ 実際のケース
先日来られた40代の女性。
「仕事終わりに足が鉛みたいに重い」
「寝ても回復しない」
「湯船に浸かっても、その場だけ」
とおっしゃっていました。
触ると、ふくらはぎはパンパン。
でも本丸はそこじゃなくて——
足首の動きが止まっていた。
距骨を、戻していくと、
動きがスッと変わる。
施術後、立ち上がった瞬間に
その方が言った言葉が印象的でした。
「あ、足が軽いってこういうことか…」
あの瞬間の表情は、何度見ても忘れられません。
■ 大切なのは「疲労ではなく循環を見ること」
だるさ = 足が弱っている
ではありません。
だるさ = 循環が止まっているサイン です。
身体は、ちゃんと知らせてくれています。
■ もし今こんな感覚があれば要注意
- 夕方になると足がズドンと重い
- 朝起きてもだるさが残っている
- ふくらはぎだけが張る
- 靴がなんだか合わなくなってきた
どれか1つでもあれば、
“足首の中心”が少し迷子になっているかもしれません。
戻せるタイミングで、戻してあげることが大切です。
季節が変わるこのタイミングは、
身体を立て直しやすい時期。
必要な方に届きますように。




