朝の一歩目が痛い人は要注意
「朝ベッドから起きて歩き出した瞬間に、かかとがズキッと痛む」
そんな経験がある方はいませんか?
これが典型的な足底筋膜炎のサインです。
足底筋膜とは、かかとから足の指の付け根までつながる厚いスジのような膜のこと。
足の土踏まずを支える大切な役割をしています。
ここに負担がたまり、炎症や小さな傷ができると痛みが出るのです。
なぜ起こるの?
足底筋膜炎は「突然なる」わけではありません。
多くは生活習慣や体のクセが原因です。
- 長時間の立ち仕事
- 運動量の急な増加(ランニング・ゴルフなど)
- 硬い床や薄い靴で歩く
- 体重増加
- 足首の硬さ
特に「足首が硬い」ことが大きなリスクです。
距骨(きょこつ)と足底筋膜の関係
ここで大事なのが、あまり聞き慣れない「距骨(きょこつ)」という骨。
足首のちょうど真ん中にあり、体重をかかとから足の先へと伝える“中継地点”のような役割をしています。
この距骨がうまく動かないと――
- 足首がしっかり曲がらず、歩くときに無理に土踏まずが潰れる
- その結果、足底筋膜が引っ張られて傷つきやすい
という流れになります。
つまり、足底筋膜炎は「足の裏だけの問題」ではなく、距骨や足首の動きの悪さも大きく関係しているのです。
改善のためにできること
① 足底をストレッチ
- 座って、足の指を手で反らせるようにして土踏まずを伸ばす
- 朝起きた時と寝る前に30秒ずつ
② ふくらはぎを伸ばす
- 壁に手をついてアキレス腱伸ばし
- 膝を伸ばしたまま・軽く曲げた状態の両方で行う
③ 足のアーチを鍛える
- 床に置いたタオルを足の指でたぐり寄せる「タオルギャザー」
- 立ったまま土踏まずをすくい上げる「ショートフット」
④ 靴とインソールを見直す
- 薄底や硬い靴はNG
- クッション性があり、土踏まずを支えてくれる靴を選ぶ
まとめ
足底筋膜炎は「放っておけば治る」と思いがちですが、実際は長引くことが多いです。
しかも悪化すると治療費や時間も余計にかかってしまいます。
ポイントは
- 朝の一歩目の痛みを放置しないこと
- 足首(距骨)の動きを良くして、土踏まずを守ること
「整体やストレッチは贅沢ではなく、未来の健康への投資」だと思って、早めにケアしてあげることが大切です。