はじめに
夏になると街中にはサンダル姿の人があふれます。涼しさや手軽さで選ばれるサンダルですが、足の専門家から見ると**「ちょっと待って!」**と言いたくなる側面もあります。特に、「距骨(きょこつ)」に与える影響は見過ごせません。
この記事では、サンダルが距骨に与える影響と、サンダルを履くときの注意点を解説します。
距骨とは?
距骨は、足首と踵(かかと)の間にある小さな骨で、**全身の重心を支える要(かなめ)**です。
距骨の役割は、地面からの衝撃を受け止め、足首の動きや姿勢全体に影響を及ぼすこと。 わずかなズレや歪みでも、膝・股関節・骨盤・背骨にまで不調が波及します。
つまり、距骨の安定は全身の健康に直結します。
サンダルが距骨に与える3つの問題点
1. 足を支える構造がない
多くのサンダルはかかとを固定するストラップやヒールカウンターがないため、歩行時に足が安定しません。その結果、
歩くたびに距骨が不安定になりやすい 無意識のうちに足首を緊張させて歩くことになり、筋疲労を招く
距骨がグラつくと、足元から全身のバランスが崩れます。
2. 指が使われず、浮き指になる
サンダルは足指で地面を掴む動作がしづらく、足指が浮きがちに。
浮き指になると、距骨が前方にズレるリスクが高まる 距骨が前にズレると、反り腰や巻き肩といった姿勢不良に直結
これは、慢性的な肩こりや腰痛にもつながります。
3. 靴底が薄く衝撃がダイレクトに伝わる
サンダルはクッション性に乏しく、地面からの衝撃が直接、距骨に届きます。
長時間の歩行で足裏が疲れやすくなる 衝撃で距骨が過剰に動かされ、炎症やズレの原因に
サンダルを履くときの対策
サンダル=悪、ではありません。ただし、履き方に工夫が必要です。
✅ 距骨に優しいサンダルの選び方
ヒールカウンター付き(かかとを覆うタイプ) 足首を固定できるストラップ付き アーチサポート機能があるもの ソールにある程度のクッション性
✅ 履いた後のケアを習慣に
指をグーパーして足指を動かす 足裏のマッサージやストレッチ 距骨調整や整体での定期メンテナンス
まとめ:夏こそ「距骨」を意識しよう
サンダルは開放感があり、夏には欠かせないアイテムですが、履き続けることで距骨に大きな負担がかかることもあります。
「なんとなく疲れる」「姿勢が崩れてきた」と感じたら、サンダルが距骨に影響しているかもしれません。
夏の足元をおしゃれに楽しむためにも、距骨に優しい選択を心がけましょう!