日本の教育の“強み” ― 世界史を全員が学ぶ国
日本の高校教育では、**「日本史」と「世界史」**を全員が必修として学びます。
これは実は世界的に見ても珍しい仕組みです。
- アメリカやイギリス → 自国史中心。世界史は優秀層しか学ばない
- 中国や韓国 → 自国史が主体。世界史は補助的
- 日本 → 一般層まで世界史を必修
つまり日本人は、ナポレオン、フランス革命、産業革命、冷戦といった世界的事件を「みんなが知っている」珍しい国民なのです。これは日本の教育システムの素晴らしい部分です。
日本の教育の“弱み” ― 英語教育の大きなズレ
一方で、英語教育は長年「世界基準」からズレてきました。
- 文法や読解に偏り、「話す・聞く」は弱い
- 入試のための点取り学習が中心
- 授業内でアウトプットの機会が少ない
- 英語を学ぶ目的が「試験科目」にとどまってしまった
結果として、「ナポレオンを知っているのに英語で説明できない」という不思議な現象が起こっています。
なぜこうなったのか
- 戦後教育の流れ
アメリカから導入されたはずの英語教育が、日本式の「文法翻訳主義」で根付いてしまった。 - 大学入試の影響
入試が読解・文法中心だったため、教育現場もそれに従うしかなかった。 - 国内で英語を使う必然性の薄さ
日本国内では日本語だけで生活が完結するため、英語を「実用的に使う機会」が乏しかった。
日本人に必要なのは「知識の接続」
歴史教育で身につけた世界の理解と、英語を通じた世界との対話。
この2つがつながれば、日本人はもっと強く世界で活躍できるはずです。
- 世界史で学んだ出来事を、自分の言葉で英語で説明できる
- 日本史を英語で語り、海外に発信できる
この視点を持つだけで、英語学習は「試験科目」から「世界との架け橋」に変わります。
👉 まとめ
- 日本の教育は、世界史を全員に学ばせる点で世界的に優秀。
- しかし英語教育は試験偏重で実用性を欠いてきた。
- 世界史の知識 × 英語の運用力 が結びつけば、日本人の強みになる。
👣 距骨サロンの患者さんにもよくお伝えしているのですが、
「知識があっても使えなければ体と同じで固まってしまう」んです。
世界史という知識も、英語という道具があって初めて“血が通う”のかもしれませんね。