はじめに
野球で「下半身を使え!」と言われたことはありませんか?
実はその核心にあるのが地面反力と**距骨(きょこつ)**です。
この2つを正しく使えると、球速・飛距離・瞬発力が大きく向上します。
この記事では、野球選手が知っておくべき地面反力と距骨の関係、そして実践トレーニングまで解説します。
1. 地面反力とは?野球選手に必要な力の源
**地面反力(Ground Reaction Force)**とは、
地面を押した力が同じ大きさで反対方向に返ってくる力
野球の動作では、
- ピッチャー:軸足で地面を押す
- バッター:軸足+踏み込み足で地面を押す
👉 この地面反力が効率よく身体に伝わるとパワーが爆発的に出ます。
2. 距骨は「力の中継ポイント」
距骨(talus)は足首の奥にある骨で、
- すねの骨(脛骨)と
- かかとの骨(踵骨)
をつなぐハブのような存在です。
筋肉が直接つかない唯一の骨なので、
わずかなズレが地面反力の伝わり方を大きく変えます。
👉 距骨がズレる=足首がロックされる=力が抜ける
この状態だと、どんなに強く踏ん張っても上半身にパワーが届きません。
3. 野球動作別のポイント
① ピッチング
- 軸足で地面を「後ろ+下」に押すと、前方向へ強い反力が返る
- 距骨が後方+外旋で安定していると、足首がスムーズに背屈して骨盤が回転しやすい
- 距骨が前方シフト(内旋)だと、膝が内に入り球速ダウン
② バッティング
- 軸足の距骨が安定=下半身の捻り戻しが爆発的になる
- 踏み込み足の距骨が内側に潰れると骨盤が早く開きパワーロス
③ 守備・走塁
- 切り返し時に距骨が外旋で使えると爆発的な初動が可能
- 回内しすぎると足首が潰れて踏ん張れない
4. 距骨を使えるようにするトレーニング
① 距骨モビライゼーション
- 足首の前面を押さえ、踵を固定して距骨を後方にスライド
- 足首の背屈がスムーズになる
② 荷重ラインを意識したスクワット
- 足裏3点(かかと・母趾球・小趾球)を意識
- 膝を第2趾方向へ向ける
③ メディシンボールスロー
- 地面を押して反力を得る感覚を養える
5. まとめ

- 地面反力を効率的に使える=パフォーマンス大幅アップ
- そのカギが距骨の位置と可動性
- ピッチング・バッティング・守備すべてで重要
👉 足首の距骨が整っていれば、下半身の力がロスなく伝わります。
地面反力を使える選手=飛ばせる・球が速い・動きが鋭い選手です!