1. はじめに
最近「野球は得意だけど、他のスポーツは全然ダメ」という子供が増えています。
これは運動神経が悪いわけではなく、幼少期の運動経験の偏りが大きな原因です。
そして、この偏りはパフォーマンスだけでなくケガのリスクにもつながります。
2. 運動神経は「遺伝」ではなく「経験」で育つ
- 運動神経は生まれつきではなく多様な動きの経験値で磨かれます。
- 幼少期にサッカー・バスケ・水泳・鬼ごっこ・跳び箱など、
いろいろな動きを体験した子は運動の引き出しが多い。 - その結果「初めてのスポーツでもすぐできる=運動神経が良く見える」。
3. 野球特化のデメリット
野球は素晴らしいスポーツですが、
- 止まった状態が多い
- 直線的な動作が中心
- 投げる・打つ動きに偏りやすい
という特徴があります。
そのため
- 方向転換
- 空間認知
- バランスを崩した状態での動作
が苦手になりやすいのです。
「野球は得意、でも他は苦手」 という現象はこうして生まれます。
4. ケガのリスクも高まる
- 野球動作だけに体が適応 → 同じ関節・筋肉ばかり酷使
- 多様な運動を経験した子 → 使う部位が分散されるため耐久性が高い
特に投球・打撃動作は肩・肘・腰の故障リスクが高いので、
基礎運動能力を広げておくことが重要です。
5. 海外では多スポーツ経験が常識
MLBや欧米の育成現場では、
小学生のうちは1つの競技に特化させないのがスタンダード。
サッカーや体操、バスケなど、
複数のスポーツを経験させる方が最終的に野球のパフォーマンスも上がると考えられています。
6. どうやって多様な運動経験を作るか?
- サッカーやバスケ、体操、水泳などシーズンごとに競技を変える
- 休みの日は鬼ごっこや外遊びを増やす
- 家ではラダーやバランスボールなどで動きの幅を広げる
野球のために野球以外をやるという意識が大切です。
まとめ
野球が得意な子ほど、
幼少期に「野球以外」の動きも経験させることが将来のケガ予防につながります。