最近、若いスタッフたちの成長が著しい。
自分が時間をかけて積み上げてきたものを、彼らは軽やかに超えていく。
正直、負けられない悔しい気持ちもある。
けれど、その何倍も――誇らしい。
世代交代とは「退くこと」ではない
“世代交代”という言葉には、どこか寂しさがつきまとう。
でも本当の世代交代とは、「退くこと」ではなく、
**“残していくこと”**だと思う。
次の世代が育つということは、
これまでの努力や理念が「形を変えて生き続けている」ということ。
つまり、それは衰退ではなく、生命の更新なのだ。
抜かれることを恐れない人が、未来を育てる
経営をしていると、「自分が一番でいなければ」と思いがちだ。
しかし、それでは会社は永遠に個人商店の延長線上にある。
若い人たちが自分を抜いていく――
それは、自分の教育と環境づくりが成功した証拠。
そして、「理念が人を通して継承された瞬間」でもある。
抜かれることを恐れない。
むしろ、抜かせる力を持てる人が、次のリーダーを育てていく。
健康的な組織には「余白」がある
健康的な世代交代とは、
単に若い人が上に立つことではない。
年長者が背中を見せながらも、
若い人に考え、試し、失敗できる余白を与えること。
その余白こそが、創造と自立を生む。
距骨サロンも、そんな余白を大切にしてきた。
完璧な仕組みよりも、成長できる環境を。
教えるよりも、感じさせる現場を。
継承とは、「形」ではなく「温度」
理念やマニュアルを残すことは大切だ。
でも、本当に受け継がれていくのは、
人の中にある温度だと思う。
患者さんを想う気持ち、施術への誠実さ、チームへの信頼。
それらは数字にもマニュアルにも表れないが、
確かに組織を温め続ける。
最後に:健康的な世代交代という希望
若い人たちが僕我々を抜いていく姿を、誇らしく思う。
それは競争ではなく、継承の確認作業。
老兵が去るのではなく、種を残していく。
そうやって「距骨サロン」という文化が、次の世代に息づいていくのだと思う。
健康的な世代交代は、
“終わり”ではなく、“希望の連鎖”だ。
だから今日もまた、若い力に背中を押されながら、
僕も自分のペースで前に進んでいく