もう6年以上前の話が本には書かれている。
『小児救急』が今現在、書かれている事件を得て
どのような変化をしてきているかは
わからない。
別著では東京女子医大で起こった医療事故
『明香ちゃんの心臓』この事件が2001年
そして去年、女子医大では
頸部リンパ管腫の摘出手術を受けた2歳男児が
3日後の2月21日に急性循環不全で
死亡するという事件が起きており
体質は何も変わっていないという見方も
できる。小児科をめぐる問題の根は深いものだと
痛感する。
医療機関が充実した東京では起こりづらい、というのは誤解
この本を読む前に、医療機関の充実している東京の
話はでてこないだろうと思ったけど
そんなことはなかった。
第三章『誤診と引き継ぎミス』で葛飾区の話がでている。
日本全国どこの病院でも起こり得ることなのだと
認識が変わった。
読んでいくうちに医療問題がわんさかでてくる
医療費の高騰、小児科・産婦人科医の不足、病院経営、国民皆保険・・
医療を取り巻く問題は、一人の厚生労働大臣では対応しきれないくらいの
問題が山積みされている。
前に現東京都知事である舛添さんがそんなこと言っていたのを
思い出した。
ボリュームがある1冊ですがとても読みやすいです。
厚みがある文庫なのでなかなか難解ではないかと
ひるんでしまいますが、そんなことはなくどんどん読み進むことが
できました。
秋の読書にぴったりの一冊です。