はじめに
「水泳をやっている中学2年の娘が、足の内くるぶしの下あたりが痛いと言い出した」
そんなご相談を受けることがあります。
実はこの症状、有痛性外脛骨(がいけいこつ)障害かもしれません。
有痛性外脛骨とは?
外脛骨(がいけいこつ)とは、足の内側(舟状骨の内側)にある**過剰骨(かじょうこつ)の一種です。
誰にでもあるわけではなく、日本人では約10〜20%**の方にみられます。
通常は痛みを感じませんが、スポーツや成長期の影響で炎症を起こすと、押すと痛みが出たり、靴が当たるだけで辛くなることも。
特に中学生女子に多い理由
- 12〜15歳前後の急激な成長期
- 関節・腱の柔軟性の低下
- アーチ(土踏まず)形成が未熟
- 水泳のキック動作(足首の反復動作)で舟状骨に負荷が集中
こうした要素が重なり、「足の内側が腫れて痛い」という症状に繋がるのです。
症状チェックリスト
- 足の内くるぶしの下が腫れている
- 押すと痛い
- 平泳ぎやキックの練習で悪化
- 歩くときも痛い
- 片足立ちするとツラい
1つでも当てはまるなら、有痛性外脛骨の可能性があります。
対処法と注意点
🔹安静第一
無理な練習は中止し、腫れが引くまでしっかり休むこと。
🔹インソール・アーチサポート
足のアーチを支えることで舟状骨への負担を軽減できます。
🔹距骨調整®などの手技療法
舟状骨の可動性や内側縦アーチの崩れを改善することで、根本的な負担を減らせます。
🔹足首の柔軟性を高める
アキレス腱や足底筋膜のストレッチも有効。
放置するとどうなる?
痛みを我慢して練習を続けると、慢性炎症になり、運動が続けられなくなるリスクがあります。
また、足のアーチが崩れて偏平足に進行することもあり、将来のスポーツパフォーマンスや日常動作にも影響が出る可能性があります。
まとめ
水泳選手にとって足の痛みは見落とされがちですが、有痛性外脛骨は早期発見とケアが大切です。
「成長痛だからそのうち治る」と思わず、専門家による評価を受けることをおすすめします。
当院では、成長期の足の痛みに対して、距骨調整®を中心とした根本ケアを行っています。
お気軽にご相談ください。