はじめに
整体院を経営していると、若いスタッフと40代以上のベテラン世代では、**仕事に対する価値観(職業倫理)**が大きく異なることを日々感じます。
この違いは「やる気の有無」ではなく、育ってきた時代背景や環境の違いによって生まれたものです。
若手世代の職業倫理
20〜30代のスタッフは、次のような傾向を持っています。
- 仕事は人生の一部:プライベートとのバランスを重視
- 効率重視:短期間で成果を出すことを好む
- 環境重視:どんな場所で、誰と働くかを重視
- 選択肢の多さ:転職や副業も当たり前と考える
彼らにとって「働くこと」は自己犠牲ではなく、自分の生活をより良くするための手段なのです。
ベテラン世代の職業倫理
一方、40代以上の世代は、次のような特徴があります。
- 仕事は生活の基盤であり誇り:やりがいや責任感を優先
- 長期的視点:技術や信頼を積み重ねることを重んじる
- 我慢や修行文化:苦労を乗り越えることが成長と考える
- 安定志向:一つの職場で長く働くことに価値を見出す
ベテラン世代は、**「頑張って耐えることがプロの道」**という文化の中で育ってきました。
世代間ギャップが生まれる理由
この違いは「意識が低い・高い」という話ではなく、社会の変化によるものです。
- 昔:終身雇用が前提、会社が一生を保障 → 仕事第一の価値観が根付いた
- 今:転職や副業が当たり前、自己責任の時代 → ワークライフバランスが重視される
経営側にできること
- 「昔はこうだった」ではなく、今の価値観に寄り添うこと
- 若手には「短期的メリット(報酬・休日)」と「長期的メリット(スキル・キャリア)」を両方示す
- 「やらされ感」ではなく、自分で選んでいる感覚を持たせる工夫が大切
まとめ
世代によって「職業倫理」は確かに違います。
しかし、それは対立ではなく、お互いの強みを活かすチャンスでもあります。
ベテランの持つ「継続と責任感」、若手の持つ「柔軟さと効率性」。
両方をうまく融合させることが、これからの整体院運営に必要だと感じます。