はじめに:あなたの回復を遅らせているのは「我流」かもしれません
日々のリハビリの現場で、こんなことを感じることがあります。
「なぜ言われた通りにやらないのだろう…?」
指導した内容を素直に実行してくれる人と、
どこか自己流に変えてしまう人。
その「ちょっとした違い」が、回復のスピードと結果に大きく影響しているのです。
今日はそんなリハビリ現場のリアルを、少し赤裸々に語ります。
指示を聞かない人には一定の「パターン」がある
どの施設・治療院でも一定数、「自分なりの解釈」で動いてしまう方がいます。たとえば…
- ストレッチは「痛くない程度に」と言っても、痛みを我慢してやってしまう
- テーピングを剥がさないようにと言っても、すぐ剥がす
- 自主トレは毎日と伝えても、週1回しかやらない
- 「この運動はまだ早いです」と止めても、YouTubeで見たメニューを勝手にやる
こうした「自己判断」の積み重ねが、炎症を悪化させたり、関節の可動域を縮めてしまったりします。
素直な人は、驚くほど早く回復する
逆に、こちらの指導をそのまま実践してくれる方は、以下のような特徴があります。
- 🔹 質問をきちんとしてくれる
- 🔹 自主トレの頻度が安定している
- 🔹 体の変化に敏感で、小さな改善にも喜びを感じている
不思議なもので、こうした**「素直に取り組む姿勢」そのものが回復力に直結**しているように感じます。
なぜ「素直さ」がリハビリ成果を左右するのか?
① 神経系・可動域の改善には“繰り返しとタイミング”が重要
リハビリには適切な時期・頻度・強度があります。
我流でやってしまうと、回復の「流れ」を外れてしまうのです。
② 心理的な信頼関係が回復に作用する
「信じて任せてくれる」という気持ちが、自然と前向きな行動や思考を生みます。
これはホルモンや自律神経のバランスにも影響を与えます。
③ 脳の学習効率にも関係がある
運動や姿勢の再学習は「脳」が主役。
素直に反復してくれる方ほど、脳の神経ネットワークが効率的に再構築されます。
おわりに:治る人に共通する、たったひとつの“態度”
「この人はきっと治るな」
「この方はちょっと時間がかかるかもしれないな」
そんな“直感”は、実はかなりの確率で当たります。
そしてその鍵は**「素直さ」や「聞く耳を持つ姿勢」**にあります。
もちろん、すべての人に当てはまるわけではありません。
でも、今あなたがリハビリに向き合っているなら──
一度、治療者の指示を“100%受け入れるつもり”で取り組んでみてください。
きっと、身体はそれに素直に応えてくれるはずです。