はじめに:どこに出すか?誰に届けるか?それがすべて
店舗ビジネスにおいて、**「出店場所の選び方」と「ターゲットの設定」**は、まさに“成功と失敗の分かれ道”です。
とくに整体院・リラクゼーション業界では、物件の条件や人口統計だけでは測れない“リアルな肌感覚”が問われます。
今回は、今後新店舗展開を考えている方に向けて、**「出店前に絶対に押さえておきたい7つの考え方」**をまとめました。
第1条:エリアは「人」ではなく「流れ」を見るべし
- 「人が多い=繁盛する」は大きな誤解。
- 本当に大切なのは「人が止まりやすい・戻ってくる動線」があるかどうか。
✅ 駅前よりも、生活動線にあるビル2階の方が当たることも多々。
✅ 通勤・買い物・保育園の送り迎えなど、「目的ついでに立ち寄れる導線」が重要です。
第2条:ターゲットは「理想のお客様の“生活背景”」から決める
- 年齢・性別だけでなく、**どんな毎日を送っているか?**を描く。
- 例:「40代女性×ヒール勤務×子育て中×神経質な性格」=来院頻度が安定しやすい
✅ 顧客像が具体的になると、物件・サービス設計・内装デザインまですべてがブレません。
第3条:競合は「同業者」ではなく「選択肢」で見る
整体院=整体院と比較されるとは限らない。
現代人にとって「疲れを取る・整える」手段は以下のように多岐にわたります:
- 整体
- 接骨院
- ピラティス・ヨガ
- 鍼灸
- マッサージチェア付きジム
- サウナ・温浴施設
✅ その中で**“なぜうちを選ぶのか?”が明確な場所に出す**ことが重要です。
第4条:「初回来店」のしやすさを意識せよ
- 駅からの導線
- 看板の視認性
- 予約方法の簡単さ
- ビルの外観の安心感
- 初回料金の納得感
✅ 「気になってはいたけど、入りにくい」では意味がありません。
特に2階・3階物件は“誘導導線の設計”が勝負になります。
第5条:商圏は「半径」ではなく「移動時間」で測る
- 例:「自転車10分圏内」や「駅から徒歩5分+階段なし」など
- ターゲット層が“実際に足を運ぶ”現実的な動線で考える
✅ 立地データだけでなく、既存のお客様の来院傾向を分析するとヒントが隠れています。
第6条:そのエリアの「口コミの質」を調べよ
- Googleマップの整体・接骨院レビューを見れば、**そのエリアの顧客層の“反応のクセ”**がわかる
例:レビューが長文か?文句ばかりか?更新が早いか?
✅ 「価格より価値を見てくれる層かどうか」がこのチェックで判断できます。
第7条:現地視察は“平日夕方・土曜午前・雨の日”に行う
- 平日夜は仕事帰りの流れが見える
- 土曜午前は主婦層やファミリーの動線が出る
- 雨の日は「来店動機の本気度」が見える
✅ 出店前に**“お客様の気持ち”で歩くことが、最強の市場調査**です。
まとめ:感覚×データ×現場の「三位一体」で選ぶべし
出店は「物件勝負」ではありません。
エリア特性・ターゲットの解像度・動線設計まで含めて、戦略的に選ぶことがすべてです。
「なんとなく良さそう」ではなく、
「この場所には、あの人がいる」と思い浮かぶ場所に出しましょう。