整体や治療の現場では、「説明をどう伝えるか」で回数券の購入率が大きく変わります。
実はここには 脳科学的に“意思決定の流れ”が存在します。
人は施術を受けて納得する時、必ず次の順番で判断しています。
認知 → 感覚 → 確信
この順番がきれいに揃うと、自然に「続けたほうがいい」と本人が判断するようになります。
認知:まず“筋が通った説明”が必要
最初に脳が行うことは「理解」です。
- どこが悪いのか
- なぜそうなったのか
- どうすれば良くなるのか
これらが 因果関係で整理されて説明される と、脳はまず 「なるほど、そういうことか」 と仮の理解(仮説)をつくります。
これが 認知。
ここで大事なのは
症状の話ではなく「構造の話」 をすること。
例)
「膝が痛い」→ではなく
「土台である距骨が内に倒れて、膝に逃がしている状態」という 上位概念の説明。
症状は違っても、土台の構造が崩れている人には全員に当てはまる説明になるため、説得力がブレません。
感覚:説明されたことが“実際に体感できる”
次は、説明が 身体感覚として一致する段階。
ここで必要なのは 即時で感じられる変化 です。
例えば:
- 立った時の安定感が変わる
- 母趾の踏み感が変わる
- 重心の流れがスッとまっすぐになる
こうした 「あ、変わった」 が起きると
脳は 「さっきの説明は本当だった」 と内部で“裏取り”が起きます。
これが 感覚(体感)による納得 です。
確信:自分の中で「必要」になる
最後に、体感したことを 自分の言葉で理解し直す ことで、判断が固定されます。
「さっきより楽になった」
「こういうことか」
「だから続ける必要があるんだな」
と、本人の中で『必要』という結論が生まれる。
ここまで来ると
「買うかどうか」ではなく
「やった方がいいよね」になります。
これが 確信。
まとめ:購入率が上がる時は、この順番が揃っている
| 段階 | 起きていること | 現場での対応 |
|---|---|---|
| 認知 | 理由に筋が通る | 構造の説明(距骨=土台) |
| 感覚 | 変化を実感する | 同じテストで前後差を出す |
| 確信 | 必要性が自分の中で生まれる | 本人に言葉で要約してもらう |
回数券は「提案するもの」ではなく
患者さん自身が“必要だ”と確信するもの です。
その確信は、
説明 → 体感 → 自分の言葉での理解
という順でつくられます。
そして今回の現場結果へ
そして、最近
- 説明が全員に一貫していた
- 体感がその説明と矛盾していなかった
- 本人が「自分で必要と判断した」
この3つが揃ったからです。
これは 偶然ではなく、誰でも再現可能なパターン です。





