最近はおじいちゃん・おばあちゃんとクラスいわゆる2世帯住宅がめっきり
減っているような気がします。これも時代の変化なのでしょう。
そういった高齢者が気をつけるべき疾患として
肺炎・転倒による手首・股関節の骨折などがありますが
この股関節の骨折は少々厄介です
お話していきましょう
転んだだけで折れる非常に弱い部分
同じように頻度の高い『手首』の骨折の場合は
見た目の変形がはっきり出るのでわかるのですが
この股関節の骨折はそういうわけには
いきません。ですから高齢者が転倒した場合
もうすでに股関節が骨折しているかもしれない
という前提を考える必要がありますのでむやみに立たせたりするのは
やめましょう、転位が進んでしまう恐れがあります。
※転位:ズレのこと
そもそも股関節の骨折ってどこ?
写真の②の大腿骨頸部というところ、ここが骨折してしまいます。
くびれの部分ですね。
血流分布も悪く骨もつきにくい部分なので
多くは手術で『人工関節』になる可能性が高いと思います。
かつて往診先で何回か遭遇したことがあります
当院は通院できない方には『往診』をするのですが
その往診の場面で遭遇したことが何回かあります。
すべてすぐに救急車を呼びましたが全て
この骨折でした。
やはり無理に動かして起こしたりしないほうが
無難です。
それをすることで折れてしまうこともあるので
『触らぬ神にたたりなし』です。
ひとりで暮らす高齢者の場合発見が遅れがち
大家族で家に誰かいるという状態ならば発見も遅くなる可能性は
少ないですがこれが一人暮らしになると遅れる場合があります。
少なくても携帯の操作を教えて電話ならいつでも
かけられる状態にしておくことが大事なのではと思います。
先日も無理に動かして2日後に病院と言うケースを聞きましたが
やはりこの骨折でした。動かさなければもしかしたら
骨折はしていなかったかもしれません、結果論ですが・・・。
『老害』などと言われ揶揄されることもありますが
この日本を作ってくれた大先輩たち
その感謝とともに大切にしたいなと思う今日この頃です。
【おっと!もうひとつ】
ブログとは不思議なものです。
朝起きたときネガティブな感情(眠い・ダルい・・)
が支配していても書いているうちに浄化されてきます
ただ目が覚めて来たともいえますが・・・・