臨床上原因がわからない、精密検査でも何も出ない腰痛というのは
案外あります。わからないから当院に来るのでしょう。
話をじっくり聞いて治療をしました。
そしたらどうでしょう?今まで3つも医療機関に行って
治らなかったのに・・先生すごい!
ということになるケースがあります。
でもこれ別に特に腕があるからとか
カリスマだからということではありません。
自分で言うのもなんですが普通です。
大事なことは『患者さんの訴えをただひたすら聞くこと』
ただこれだけです。
腰痛を大きく大別すると・・・
ここではまず腰痛を体系だってお伝えしたいので
ちょっと分類させてください。
筋肉に由来するもの
よく知られていると思いますが筋肉に明らかな
負担があって出る腰痛、原因ははっきりしてます。
長時間同じ姿勢を取ったというのもここに含まれます。
中腰で繰り返し重いものを持ったとか
神経痛由来のもの
坐骨神経痛というとわかりやすいかもしれません。
その原因が『椎間板ヘルニア』『梨状筋症候群』であったり
いくつか疾患が考えられますが
下半身がビリビリしたり履いているスリッパが
飛んでしまったりします。
全体的にひどくなると筋力低下・感覚がなくなる
などの症状もあります。
腫瘍(内蔵疾患)に由来するもの
癌性の腰痛ということですが
ひどい原因のない腰痛=ガン
と思っている方もおおいのが
実情です。そのへんも話すべきところでは
ありますが主題ではないため省かせていただきます。
心(心因性)に由来するもの
今回の主題の腰痛です。
当然ですが、難治性の腰痛の方が
『ちょっと心因性の腰痛ではないでしょうか?』と
受診することは考えづらいと思います。
それがわからないのでみなさん医療機関に来ている
わけですから。
そこでさきほどの
『患者さんの訴えをただひたすら聞くこと』です。
これです。
要は『問診に時間をかける』ということです。
当院の問診は治療中も継続して行われます。
最後まで(笑)最後はまとめて
治療後の説明として渡すくらいです
そのくらい時間をかけます。
治療の理想は
『なんだか話しただけで調子良くなっちゃったわ』
だと僕は思っています。
問診の中からヒントが必ず隠れているはず
ドラマ『無痛』では
殺人の兆候というのは『犯因症』という兆候が
出るそうですが痛みの原因も
患者さんの話を深掘りしていくと
何か兆候があるものです。
問題は保険診療でそこまで時間がかけられるか
ということなのですがそのへんは当院として
できるかぎり無駄のないよう探りを入れていきます。
それがなんとなくでもわかれば仮説を立てて
道筋を決めていく。これが極めて重要な作業だと思います。
患者さんはどうすれば何かもわからないし
これからどうしたらいいか?指針などわかる余地も
ありません。だから仮説を立てて理詰めで道筋を
立てていくことは大事です。
痛いけどどうしていいかわからない方へ
とにかく現状をたっぷり聞いてくれる
専門の医療機関に行きましょう。
そうすれば7割くらいはカタがつくはず。
どうしても自分の体は自分では把握しているようでしていません。
信頼する医療機関でたっぷり話を聞いてもらい
今後の指針を伺いましょう。
それさえできれば
『あれっ?いつの間に??』てな感じで腰痛も
取れているかもしれません。